■7月例会報告(平成19年7月9日)


 7月例会が長浜商工会議所大ホールにて開催され、講師に甘木朝倉広域観光協会・常務理事兼局長の上野春樹氏を迎え、「住民同士の強固な連携が地域を変える」と題してご講演いただいた。
 氏は地域の活性化には地域経済の活性化が不可欠であるとし、甘木市議として観光の充実に注力した。しかし観光客は地域一帯を訪ねるのであって、特定の行政区を訪ねているわけではないことに着目。それまでの観光行政は各行政区ごとの縦割りの対応であったことから限界を感じ、民間版まちの駅を提唱しその導入に踏み切った。
 まちの駅は一定の条件を満たしていれば既存の施設やお店を利用して地域の誰もが開設することができ、現在甘木朝倉地域には「ハンバーグの駅」「ビールの駅」「給油の駅」など様々なテーマを持った64箇所のユニークな駅が設置されている。そしてまちの駅間のネットワークを活用して、行政の枠にとらわれない、民の力による地域一丸となったもてなし≠来訪者に提供している。今では既存の観光資源に加えて、まちの駅のネットワークそのものが新しい観光資源となり、さらなる観光振興に一役買っている。
 民間版まちの駅の効果は観光による経済振興だけにとどまらない。地域住民の交流の場としても機能し、まちづくりに積極的に参加するきっかけを作り出している。「地域を支えるのは住民であり、一人ひとりが誇りを持ってまちを支える」という意識の浸透とともに、地域は一つという気運の上昇につながり、平成18年3月の甘木朝倉広域合併をスムーズに成功させる大きな要因ともなった。氏は合併の経験から「地域の中から地域を見ても合併は成功しない。住民は今の生活しか見えないもの。リーダーは地域の外から地域を見るようにし、10年、20年先を見据え本来あるべき姿を住民に示し、夢を描くことが必要」と語られた。
湖北地域は一つ≠掲げ2市6町の合併を推進する我々にとって、氏のお話はそのプロセスを構築する上で重要なヒントとなり、住民一人ひとりが「主役」となれる地域づくりの決意を新たにする絶好の機会となった。

   


     
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